おススメの本「見残しの塔」久木綾子−瑠璃光寺五重塔縁起 - 国宝建造物全国制覇しながらの旅日記

おススメの本「見残しの塔」久木綾子−瑠璃光寺五重塔縁起

本の題名は
「見残しの塔」周防国五重塔縁起
久木綾子

櫻井よしこ氏も推薦しています。

この本に興味をもったのは、瑠璃光寺五重塔を題材に書かれているということだけでなく
驚いたことに専業主婦であった著者久木綾子さんが、夫の死後、70歳から、取材に14年、執筆に4年、推敲1年 89歳で出版されている本と知ったときです。

しかも、内容には木材の材質、大工作業の方法などや当時の神に対する庶民の気持ちなどを調べて知り尽くした上で書かれていることが随所ににじみ出ています。内容的にはきれいごとばかりではないのですが、読み終えて、日本人の生きる前向きさ、誠実さみたいなことを感じ、さわやかな気持ちにすらなりました。

出だしの部分を抜粋します。
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 人は流転し、消え失せ跡に塔が残った。
 塔の名を瑠璃光寺五重塔という。室町中期、寺は香積寺と号した。守護大名大内氏一族興亡の歴史を秘めた国宝の塔である。歳月が塔の朱を洗い流し、素木に環し、古色を加えたが、美形は変わらない。
 塔は、今日も中空にのびのびと五枚の翼を重ね、上昇の姿勢を保ち続ける。
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大正4年の瑠璃光寺五重塔解体工事の際見つかった塔の組物から「此のふでぬし弐七」と墨書きした巻斗(肘木の上にある小さな桝形)が発見され、史料館に保存されている。
この墨書きした27才の番匠、1431年九州日向と肥後の国境に位置する椎葉村からこの物語がはじまります。

なんと言ったらいいのか表現がうまくできませんが、日本人の誠実さ、前向きさ、誇りみたいなものを穏やかにこころにしみて読み終えた気がします。

五重塔の姿を見た人は「美残し」だが、めぐり合えなかった人はこの世の思いを残す「見残し」の塔

文庫本であります。
見残しの塔―周防国五重塔縁起 (文春文庫)
久木 綾子
4167801671


もう一冊著者が書いた本、羽黒山五重塔も読みたいと思います。
禊の塔―羽黒山五重塔仄聞
久木 綾子
4880084069


日本の五重塔⇒

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